ポップな縁切りの本光寺です!
ウクライナ戦争:平和への祈りと心のつながり
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皆さま、こんにちは。縁切寺本光寺の住職です。今日は、2022年4月に行った『戦争即時終結ならびに世界平和促進祈願法要』を振り返りながら、現在の私たちの思いをお伝えしたいと思います。
戦争の影響と私たちの祈り
ロシアによるウクライナ侵攻から2年が経ちました。この間、多くの尊い命が失われ、数え切れない方々が故郷を追われました。私たちは遠く離れた日本にいながらも、その悲しみを深く感じています。
エネルギーや食料の価格高騰は、私たち一人一人の生活にも影響を及ぼしています。しかし、これらの困難は、戦争に巻き込まれた方々の苦しみに比べれば、まだ小さなものかもしれません。だからこそ、私たちは平和の尊さを改めて感じ、祈りを捧げ続けているのです。
小さな祈りの力
2年前の法要で、私は「小さなお寺の砂の一粒かもしれないが、心を込めて祈りたい」と申し上げました。今でもその思いは変わりません。むしろ、小さな祈りの積み重ねが大きな力になると、より強く信じるようになりました。
私たち一人一人の祈りは、確かに小さな光かもしれません。しかし、その光が集まれば、暗闇を照らす大きな灯火となるのです。皆さまの中にも、同じように平和を願う方が多くいらっしゃると思います。その思いを共有し、共に祈ることで、私たちの願いはより強くなっていくのではないでしょうか。
祈りから行動へ
祈ることはとても大切です。しかし、それだけでなく、私たちにできる具体的な行動を起こすことも重要です。例えば、信頼できる団体を通じて寄付をすることや、難民支援のボランティア活動に参加すること、そして正確な情報を周りの人々と共有することなどが挙げられます。
また、日々の生活の中で、争いを避け、相手の立場に立って考えるなど、身近なところから平和な関係を築いていくことも大切です。これらの小さな行動の積み重ねが、やがて大きな平和の波となって広がっていくのではないでしょうか。
複雑な歴史と現状理解
ロシアとウクライナの関係は、私たちが想像する以上に複雑です。長い歴史の中で培われた文化的なつながりや、政治的な思惑が絡み合っています。私たちがニュースで知る情報だけでは、その全容を理解することは難しいでしょう。
しかし、どのような背景があったとしても、武力による解決は決して正当化されるものではありません。私たちは、この紛争の複雑さを認識しつつも、平和的な解決方法を模索し続けなければなりません。
仏教の教えと平和
仏教には「不殺生」という重要な教えがあります。これは単に生き物を殺さないというだけでなく、あらゆる生命の尊さを認識し、互いに慈しみ合うことの大切さを説いています。
お釈迦様は、「怨みは怨みによって消えることはない。怨みのないことによって消える」とおっしゃいました。この言葉は、現代の私たちにも深い示唆を与えてくれます。憎しみや怒りの連鎖を断ち切り、理解と慈悲の心で相手に接することが、真の平和への道なのです。
未来への希望と行動
2年前の法要から学んだ大切な教訓は、平和は一朝一夕には実現しないということです。しかし、諦めずに声を上げ続けること、そして小さな行動を積み重ねることの大切さも同時に学びました。
本光寺では、今後も定期的に平和祈願の法要を行っていきます。また、地域の皆さまと共に平和について考え、話し合う機会も設けたいと思います。例えば、平和をテーマにした読書会や、子どもたちと一緒に平和について考えるワークショップなども企画していきたいと考えています。
縁切りと平和の関係
本光寺は「縁切寺」として知られていますが、実は「縁切り」と「平和」は深い関係があります。不要な縁を断ち切ることで、新たな幸せな縁を結ぶことができるのです。同様に、戦争という負の連鎖を断ち切ることで、平和という新たな縁を結ぶことができるのではないでしょうか。
「源三位頼政和光尊儀」は、武将でありながら和歌や音楽にも秀でた文武両道の人物でした。この御神徳にあやかり、私たちも強さと優しさを兼ね備え、平和な世界の実現に向けて歩んでいきたいと思います。
結びに
戦争のない世界の実現は、決して容易ではありません。しかし、お釈迦様の教えを胸に、一人一人が平和の種を蒔き続けることで、いつかきっと花開く日が来ると信じています。
皆さまも、日々の生活の中で平和について考え、できることから行動を起こしていただければ幸いです。本光寺は、これからも皆さまと共に平和な世界を目指して歩んでいきます。どうぞ、ご一緒に歩んでいただけますようお願い申し上げます。