縁切りのご祈祷をしているとき、朝参りで読み上げ祈願をしているときなど、zyusyokuこと住職が何を考えているか…。縁切寺のzyusyokuがお教えいたします。
皆さんは勘違いしているかもしれませんが、住職には特別な力があるわけではありません。世の中には霊的な力をもった住職もいると思いますが、縁切寺の住職にはそのような霊能力・霊感などありません。霊が見えたり、霊とのお話しもできません。
また、病院の先生のように手術や治療を施すわけではありません。
ただ、住職は縁切寺の代表者です。縁切寺の縁切りの神様とは一番に通じ合っております。もっと、わかりやすく表現しますと、縁切りの神様の秘書のような存在です。縁切りの神様と参詣者をつなぐ窓口になる存在です。
今日は、Aさんという方がはるばる遠方からお越しになりました。縁切りしたい内容はかくかくしかじかです。非常に苦しみ、悩まれているので、どうかお気持ちをお察しください。
このような感じで縁切りの神様に具体的な情報をお伝えするのが、住職のお仕事の1つです。
次に、ご祈祷をしているときの住職の内面をお伝えします。
参詣者の縁切りの内容も承知しているが故に、住職は感情的になってしまうときもあります。助けてあげたいと意気込んでしまうときもあります。しかし、このような気持ちが沸き上がったときこそ冷静になるようにしています。
なぜなら、住職が救えるわけではないからです。逆に、感情的になればなるほど、結果として、悪い方向に行ってしまいます。潜在的に、住職が助からないかも?と思っているからこそ、助けてあげたいと気持ちが高ぶるのです。つまり、住職自身が縁切りの神様に助けることができないという情報を伝えてしまうのです。
ニュースを思い出してください。ニュースキャスターが感情的になりニュースを伝えるときもありますが、基本的には、ニュース記事を淡々と読み伝えます。
住職もニュースキャスターのように淡々と情報をお伝えしなければならないのです。助ける・助かる・助けられない・助からないと判断をするのは、縁切りの神様なのです。
次に、題名にもありますが、住職が「何を考えているか」です。
ご祈祷のときには、参詣者⇒住職⇒縁切りの神様、縁切りの神様⇒住職⇒参詣者という流れです。
参詣者のお気持ちや情報を、住職が、縁切りの神様にお伝えします。そして、縁切りの神様からの利益を、住職が、参詣者にお渡しします。
住職は、縁切りの神様からの利益を、少しでも参詣者にわかりやすくお渡ししなければなりません。つまり、少しでも安心感や感動をお渡ししなければなりません。
ご祈祷で読み上げる内容が専門用語ばかりでは、聞いている参詣者の頭のなかは「???」です。「???」では、本当に縁切りの神様に伝えてくれているのだろうか?と不安に陥るだけです。
このような不安にならないように、専門用語はなるべく使用しないように、わかりやすい表現で読み上げするように努めます。
総合的に、縁切りの神様・住職・参詣者が一つになれることを大切にしています。それぞれが違う世界に生きている3者が一体になることを大切にしています。
縁切りの神様と参詣者とをうまくつなぎとめるパイプ役に徹するのです。
そして、ご祈祷が終わったあとも、このパイプが腐食しないように、参詣者が自宅で御札に心を寄せられるように、さらに安心するお話しをするのです。
住職には、わかりやすくお伝えすること、安心できるお話しをすること…くらいしかないのかもしれません。
参詣者の方々へお願いです。
漠然とした縁切りほど、利益の少ないものはありません。
縁切りする相手がいる場合には、その人の名前、生年月日、住所、勤務先など具体的な情報が多いほど、住職も多くの情報を縁切りの神様にお伝えできます。
病院で必ず問診表をお書きするのと同様です。問診表に何も書いていないと、情報がなさすぎて、診察できません。事前にドクターも現状の情報が必要なのです。
縁切りのご祈祷を考えている方は、ぜひとも、時間をかけて、情報を収集しましょう。