毎回、テーマを掲げて日常生活の惰性や悩みと縁を切る本光寺の縁切り合同祈願。10月は『有給休暇取得祈願法要』を開催しました。
名前からしてちょっとふざけている? と、思われてしまいそうなこの法要ですが、尾藤住職とほーりーは真面目に開催しています。
もともとこの法要を最初に行ったのは2019年でした。この年は「働き方改革関連法案」で労働者に毎年5日間以上の有給休暇を取得させることが義務付けられた時です。
その後、有給休暇取得率は2021年で58.3%まで上昇しましたが、政府が目標にしている70%にはまだまだ遠い状況です。そこで休むことへの罪悪感や忙しさが持つ優越感と縁切りしようと、今回改めて神様仏様の前で祈願することになりました。
本光寺には縁切りの神様・源頼政公が祀られています。また他にもたくさんの神様や仏様がいますが、住職がお経を読んで参列者が手を合わせ、最後にお題目(南無妙法蓮華経)をみんなで唱えます。
そして最後に尾藤住職から、本光寺の有給休暇事情についてもお話しがありました。今年に入って寺務員さんが一人退職し、求人募集していてもなかなか新しい人が見つからなかった時、他の寺務員さんと話をしていたら「有給休暇が取れずに困っている」という話題が出てきたそうです。
そこでこれはまずいと求人募集に本腰を入れ、めでたくこの『有給休暇取得祈願法要』を行った日に一人新たに加わったとのことでした。
本光寺は大きなお寺ではありませんし、少ない人数でシフトを組むのは大変なこともあります。しかしそれでも職場環境を良くしていかないと、働く方もお寺自体も疲弊します。そしてそれは参拝者にも影響してくるでしょう。
『有給休暇取得祈願法要』は尾藤住職の意識改革にも役立っているとのことですし、同じように少人数の職場で働く方や経営者には参考になるかもしれません。
頑張って働くことは大切ですが、しっかり休んで人生を充実させることも同じように大切です。そんなことに意識が向き、そして神様仏様がそれを助けてくれたら何よりですね。