お金のない若者向けに『老後不安払しょく祈願法要』を開催します

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今年は金融庁の金融審議会市場ワーキング・グループの報告を発端に、老後に2000万円が足りなくなると報じられるなど、老後不安が一気に高まった一年でした。

上記問題はどちらかと言えば報告書の内容を部分的に切り取った上で、恣意的な危機のあおり方が目立ったように思いますが、それを差し引いても現在の日本で老後について考えることは必須となってきています。

そしてこの『老後不安払しょく祈願法要』は、もともと敬老の日がある9月に行おうと本光寺の尾藤住職と相談していました。

しかしよくよくデータを見ていると、明らかに老後について考える必要があるのは現在の働く世代です。なので勤労感謝の日がある11月に変更しました。

そもそも 金融庁の報告を紐解くと、日本人の平均寿命はぐんぐん延びています。

平均寿命の推移

男性は81.1歳、女性は87.3歳が平均寿命です。そして95歳まで生きる人も4人に1人( 25.3% )はいます。なのでこの長生きした分をどのように賄うかが、大きな課題になっています。

そしてバズワードとなった「2000万円」ですが、これは高齢夫婦無職世帯の毎月赤字額が平均で5万円であること。上記の寿命の延びを加味して30年間夫婦で暮らすと、5万円×12ヶ月×30年=1800万円(約2000万円)の不足となることから、この分を自前で用意しなければならないことが書かれています。

これに対して、年金だけで生活できないのであれば、何のために払っているのかと批判が巻き起こり、麻生金融担当相が報告書の受け取りを拒否したり、後に金融庁も撤回したりとドタバタがあったわけですが、その辺は今回の本筋から外れるので置いといて。

現在の60代は2000万円なんて、余裕で持っている

2000万円なんて大金だ! そんなにあるわけないじゃないかと、テレビでもリポーターが街中にマイクを持ってコメントを取りに一時期出かけていましたが、これは結構欺瞞だとほーりーは考えています。

いや、だって。テレビで年金問題を大きく伝えたいのに、「いや、私は2000万円持っているんで大丈夫」なんて答えた方の映像なんて、使うはずがありませんし

それにテレビカメラの前で、私、2000万円持ってます~なんて答える方も少数派でしょう。

しかし現代の60代は、2000万円なんて余裕で持っています。以下は総務省の『平成26年全国消費実態調査(pdf)』から引用したグラフです。

家計資産

60歳代の家計は平均で4802万円も保有しています。なお、こうした平均は一部の資産家によって吊り上げられることが多いですが、中央値(ちょうど真ん中くらいの人)でも3325万円です。

また上記数字は宅地資産なども含めた額ですが、別グラフでは貯蓄現在高でも2129万円となっていました。家を持っている人は家賃がかからない分、赤字額も減るはずですが、それを抜いても2000万円はクリアーしています。

なお、反論として、そんなこと言っても「持ってない人は持ってない」ということはあるでしょう。ただ誰一人食えない人がいない世界が大切なんて話であれば、それは理想としては素晴らしいですが、今のところそんなユートピアは日本に限らずどこにもないとしか言いようはありません。

そして次の議論として、現代の若者は堅実に働いて生きている人でも、そんな大金を持つのが難しい世代になっています。

例えば 年金について上記の報告を見ると 「マクロ経済スライドによる給付水準の調整が進められる」と書かれています。 要するにこれから年金減っていくよということですよね。

また年金と共に老後資金として当てにする人が多かった退職金。こちらも

● 退職金給付制度がある企業の全体の割合は徐々に低下

● 定年退職者の退職給付額を見ると、平均で1,700 万円~2,000 万円程度となっており、ピーク時から約3~4割程度減少

● 退職金制度の採用企業数や退職給付額の減少傾向が続く可能性がある

と、指摘されていました。

その結果、年代別の老後不安は60代以上を除き、みんなお金になっています。

年代別の老後不安

当然ながら、60代になると「健康」が不安の上位に上がってくることはあるでしょう。しかし60~70代は現代の20~40代ほど老後のお金について心配する人はいなかったはずです。

なので今回は働いても楽に生きられない世代向けに、老後の不安をちょっと神様仏様にゆだねてみようと、『老後不安払しょく祈願法要』を開催します。

例によって、お寺でこんな変わった法要があると雑談のネタにでもして頂ければ、考えるのも気が重い将来のことを周りと話し合う機会になると考えています。

若者が老後について関心を持たないから、政治が年配者向け政策に偏りまくるという問題もありますしね。

老後不安払しょく祈願法要の中身

日時  :2019年11月14日(木) 15時00分から法要開始(14時30分開場)
会場  :本光寺(JR武蔵野線「市川大野駅」下車、徒歩3分)
参加費 :無料(かわらけ割りをされる方は500円)
対象  :老後に不安を感じている方、関心のある方
予約  :不要

当日は思わぬものとの縁切りが決まる『縁切りダーツ』や、縁を切りたい自分の弱さを書いて割る『かわらけ割』も行えます。

どなたでもご参列頂けますので、よろしければぜひお越しください。

本光寺の地図はこちらです。

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