本光寺で有給休暇取得祈願法要(有休祈願)を行うことになりました。この法要は名前の通り、みんなで有給休暇を取ることができるようにと、祈願するものです。
しかしそもそもなんで、縁切り寺プロジェクトで有休祈願を行うのか。それは「休むことへの罪悪感」や「忙しさが持つ優越感」と縁切りしたいからです。
そもそも両者は、社会のいびつなイメージにより生まれています。例を挙げると
○忙しい人は優秀/暇な人は無能
○休まない人は頑張り屋/休む人は怠け者
○仕事が早く終わるのはさぼり/締め切り間際の追い込みは根性
という、謎の思い込みが蔓延しています。
そして本来は働くことが大切なはずなのに、休まないことが重要視される世の中になっています。この違いが分からない方は、一度しっかりと自分で考えた方が良いです。
これから有給休暇の取得が義務化される
2019年4月から「働き方改革関連法案」で10日以上の年次有給休暇が付与される全ての労働者に対し、企業は毎年5日間は有給休暇を取得させることが義務付けられました。縁切り寺プロジェクトでは、これは大きな一歩ではないかと考えています。
そもそも日本の有休取得率は、世界最低レベルです。エクスペディア・ジャパンの調査によれば、日本の有休取得率、有休取得日数はともに世界最下位でした。
(あと、有給休暇の取得に罪悪感を持つ方の割合もワースト1位)
しかしこの有休取得義務化も、まだまだ話題になっていません。そして間際になってプレミアムフライデーのように、「取りたいのはやまやまだけど、現実に仕事が片付かないんじゃ!」と、反発が出そうな気もします。
有休取得は「卵・鶏問題」に似ています。仕事の効率化や総量の削減が先か、休みを取るのが先か。しかし休むことは良いことだという意識の変革がない限り、効率化や量の削減を行っても別の仕事が入るだけです。
なので現場を理解しないお役人が休みを押し付けるというネガティブ反応に陥るのではなく、休みを取ったら片付かない仕事をどのように変えていくかと、環境から変えた方が日本では有効でしょう。
有給休暇取得祈願法要の中身
開催日は「良い休暇」にちなんで1月19日。そして働きすぎで119番にならないようにという願いも込めています。
ちなみに開始時間も1時19分です。予約不要でこの時間(より、ちょっと前)までに本光寺に来て頂ければ、どなたでも参列できます。
あと、休みの日にスーツとか大変なので、来られる方はカジュアルな服で大丈夫です。
本光寺の尾藤住職は世界三大荒行の一つ、日蓮宗の百日大荒行を4回も成満されたお坊さんです。
この修行は真冬に100日間ぶっ続けで一日7回水行を行い、睡眠時間は毎日2~3時間しかないという過酷な行です。
修行が終わった時には体重が12キロも減ったとのことで、肉体的な負荷だけで言えばブラック企業も真っ青です。ですがそれだけに集中して働く大切さや休むことの意義も、誰より身体で感じ取っています。
そんなお坊さんがご本尊の前でお経を唱えて、人々の「有給休暇」を取りたい気持ちを仏様にお伝えくださり、社会的に休む意義をも説いていきます。
さらにこの日は有休取得に動き出せない自分と縁切りすべく、かわらけを割ってしっかりと休むことを誓います。
それと忙しすぎて休みが取れない方は、週末もぐったりしていて祈願法要なんて行く元気がない方も多そうなので、お参りに来た方で世の中全体が有休を取りやすくなるようにと祈りましょう。
日時 :2019年1月19日(土) 午後1時19分から法要開始(12時30分開場)
会場 :本光寺(JR武蔵野線「市川大野駅」下車、徒歩3分)
参加費 :無料(かわらけ割りをされる方は500円)
対象 :有給休暇を取りたい方、有給休暇が取れない問題に関心のある方
予約 :不要
本光寺の地図はこちらです。